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【都市計画】都会の"ジャングル"は熱帯ジャングルよりCO2を貯蔵する!?

2009.09.29

温室効果ガスはどこに吸収されるか?と聞かれたら、多くの人は熱帯雨林や海を思い浮かべるだろう。一方で、CO2の貯蔵という点で観た場合、都市の方が熱帯雨林よりも多くの温室効果ガスを貯蔵するかもしれないという研究結果が、「Global Change Biology」誌に発表された。

ドイツにある「Leibniz農業環境研究センター」のGalina Churkina氏をリーダーとするチームは、どこに炭素が貯蔵されるのかを調査した。これまでの研究は、とかく草原や森林、その他の自然界の生態系が果たす役割に焦点を置いており、現在世界人口の半分が住む都市空間には余り着目してこなかった。
今回の研究チームは、例えば米国では大都市と郊外の市街地を合わせた地域が、全米の炭素排出量の1/10を貯蔵していると試算した。つまり、動植物、木、土、およびゴミなどの有機体に貯蔵されている炭素だ。特に、公園、芝生、ビルとアスファルトなどの下にある土(開発前に草原や森林だった場所)に貯蔵されている膨大な炭素、さらに木などの建築材料、廃棄物処理場に貯蔵されている炭素を大気に排出させない方法の検討が必要になる。

一方、より積極的に炭素を吸収していくためには、木をたくさん植えるのが効果的だ。樹木自体が炭素を吸収するほかに、周りが涼しくなるためエアコン使用量が減るという効果も生まれる。ちなみに、建物近くに木を植えると、離して植えるのに比べ炭素吸収量が4倍になるのだとか。

庭を上手く活用することも炭素吸収や貯蔵量を増やす方法だ。せっかく緑化した庭であっても、肥料を使うと元も子もない。肥料の生産段階で大量のエネルギーを消費するうえに、CO2より強力な温室効果ガスのN2Oを排出するためだ。製造段階で大量のエネルギーを使うブロックやコンクリートなどの人口建造材でなく、木材で建物を建てることも有効な手段になる。ただ、木材の場合は、炭素の貯蔵量よりも、その有効利用が重要。スウェーデンでは、最終的に木材として利用されるのは、伐採した木の25%だけで、残りはゴミになっているという。現在、廃棄されている木材を有効利用することが、全体の炭素量削減の鍵となる。

炭素の吸収や貯蔵量の側面だけでなく、吸収から排出までの全体のサイクルを総合的に見ていくことが大切だ、とChurkina氏は指摘している。今後は、植林の方法や建物の施工・解体方法など、あらゆる観点から温室効果ガス削減の効果が問われていきそうだ。

文:温野 まき 翻訳サポート:中野 よしえ

from エコロジーオンライン エコニュース

NATIONAL GEOGRAPHIC
URL: http://news.nationalgeographic.com/news/2009/09/090908-cities-carbon-rainforests.html