日本発、地球温暖化防止のために。

【都市計画】ドイツ発 ダイムラー社のカーシェアリング「Car2Go」プロジェクトがウルム市でスタート

2009.05.26

日本ではメルセデス・ベンツの名前で知られているダイムラー社がカーシェアリングの事業に本格参入している。ドイツ南部、ダイムラー本社があるシュトゥットガルト市近郊のウルム市(人口12万人)では、200台の「smart」が市内各地に配車された。
 これは、正確には「シティカー」と呼ばれる車の共有利用の形態で、会員登録をしていれば、誰でも、道端や駐車場に停めてあるこの「Car2Go」と呼ばれる「smart」を利用することができる。特徴的なのは、ウルム市の市街地であれば、どこでも乗り捨てが可能であるという点だ。利用方法は次の通り。
1.会員登録。各種の手続きを経ると免許証に車を開閉することができるICタグシールを貼り付けてもらえる。これを車のフロントガラスにかざすことで、車のドアが開き、利用することが可能となる。入会金・基本料金などはすべて無料。
2.市内の駐車禁止でない道端や、シティカー用に借り上げている駐車場(駅や中心部に点在するカースポットと呼ばれる場所)で「Car2Go」を見つけ、それを利用したければ、免許証で車に乗り込み、車に搭載されたナビゲーションに個人の暗証番号を入力。これで、車の鍵を取り出すことができ、車を自由に利用することができる。
3.すべての車にはGPSによる位置の認識装置が搭載されており、インターネット上で、好みの場所に停められ、かつ他者による利用中でない「Car2Go」を予約しておくことも可能。
4.料金は1分19セント(≒25円)、1時間9.9ユーロ(≒1,300円)、1日49ユーロ(≒6,400円)。これには保険料から燃料費まで、すべて込み。
5.好きな時間だけ利用した後は、事前に境界線で定められた市街地であれば、どこでも返却が可能(駐車禁止場所を除く)。返却可能な地区は全市に広がっている。
6.鍵を所定の位置に戻し、免許証でドアを閉めれば、それで利用の終了。請求は、月ごとにまとめられて、銀行引き落とし。

 特徴的なのは、最新のボードコンピュータにより、車の位置や燃料の残量、および社内清掃の状況などがすべて管理されている点である。問題の車が出てくれば、すぐにサービスマンが現地に駆けつけ、問題を排除する。

 ダイムラー社は、このCar2Goプロジェクトによって、車を携帯電話のような手軽さで、利用できるサービスを実現した。今秋からはアメリカ、テキサス州オースティンでのプロジェクトを予定しており、カーシェアリング事業の爆発的な成長を続けるアメリカ市場への本格参入の足がかりを模索している。

環境ジャーナリスト 村上 敦
http://murakamiatsushi.de/